マイルストーンは、ビジネスシーンでは最終目標を達成するための「通過点」「節目」を指します。マイルストーンを設置することで、プロジェクトの進捗を分かりやすく管理することができます。この記事では、マイルストーンの基本的な意味と業務で活用するためのポイントについて説明します。

そもそもマイルストーンとは

言葉の意味

マイルストーンは本来、鉄道や道路上に1マイルごとに置かれている標石のことを指します。距離(マイル)を示す石(ストーン)という意味で名付けられました。
その言葉の意味合いから、ビジネスシーンではプロジェクトや事業の最終目標に到達するために、必ず達成すべき通過点として用いられます。

マイルストーンを用いる目的

マイルストーンを置く目的は、端的に言えば「スケジュール管理を徹底すること」です。マイルストーンを置くことでタスク全体の中の“節目”が明確になるので、期日までに節目に到達しているかどうかで、進捗の良し悪しを簡単に把握することができます。遅れに気づきやすくなることで、計画とずれが生じた場合すぐに修正ができることも利点のひとつです。

マイルストーンを置くべき業務の特徴と具体例

基本的には業種や職種を問わず、複数のステップが存在する業務であればマイルストーンを置くことができます。なかでも以下の特徴に該当する業務では、特にマイルストーンを活用した場合の効果が大きくなります。

  • 期日の遅れが許されない
  • 数珠繋ぎでタスクが進行する
  • 複数名、複数チームや部署が関わる
  • プロジェクトの開始から終了まで3ヶ月以上(長期間)かかる

上記の特徴に当てはまる具体的な業務は、例えば以下です。定型的に発生する業務でも使用することができますが、プロジェクト進行の場面で特に効果的です。複数の例を記載してみましたので、ご自身の業務でも適用可能か、確認してみてください。

  • 採用管理(採用計画の作成、イベント運営、面談の実施、内定)
  • ライティング・メディア運営業務(原稿執筆、推敲、クライアント確認)
  • システム開発(要件定義、設計、テスト、実装)
  • 商品開発(企画、テスト、製造、納品)
  • 大規模な会議の実施(設計、出欠確認、会議の実施、議事録の作成、配布)
  • 業務改善プロジェクト(業務ヒアリング、課題の整理、フローの変更、振り返り)

マイルストーンを活用するには

次に、マイルストーンを活用するための、全体の流れとポイントについてご説明します。

マイルストーンを活用するまでの流れ

大きくは4つのステップで、マイルストーンを使用します。

1.取り組み全体のゴールを設定する

まずはプロジェクトや事業全体のゴールを定めます。マイルストーンはスケジュール管理に関わる指標なので、特に期限の設定が重要です。ゴールの内容だけでなく、いつまでに達成すれば良いのかを具体的かつ現実的な範囲で設定してください。目標設定の方法とポイントについて紹介している記事もありますので、参考にしてください。

2.必要なタスク、担当者、期日を洗い出す

次に、ゴールを達成するために必要なタスクをすべて洗い出し、それぞれの担当者、期限を設定します。ここでは、タスクを網羅的に洗い出すことを特に意識してください。洗い出したタスクに抜け漏れがあるとその分だけ当初の計画よりも時間がかかり、後続の作業も遅れてしまいます。少し手間はかかりますが、部署を跨ぐ場合は各部署の業務をヒアリングするのも大切です。業務ヒアリングのポイントに関する記事もご確認ください。

また、洗い出したタスクの管理にはガントチャートの使用がおすすめです。

ガントチャートのサンプルイメージです
ガントチャートのサンプル

ガントチャートはプロジェクトのタスクやスケジュール管理のために利用される工程管理表で、プロジェクト内で発生する作業の全体感を俯瞰的に把握できます。今回の記事ではガントチャートの作り方は割愛しますので、より詳しく知りたい方はガントチャートの基本について解説している記事を参考にしてください。

3.マイルストーンを設定する

ガントチャートとマイルストーンのサンプルイメージです
ガントチャートとマイルストーンのサンプル

洗い出したタスクを確認し、「絶対に遅れてはいけない節目」のタイミングにマイルストーンを設定します。上の例のように、ガントチャートのカレンダー上部にマイルストーンを記載する欄を設けておくと、視覚的にも確認しやすく便利です。

4.マイルストーンの場面で計画を振り返る

ここまでの3ステップでマイルストーンを配置したら、スケジュールに合わせてタスクを進めていきます。プロジェクトが進行し始めてからは、マイルストーンが置かれているタイミングで計画の見直しを行います。タスクの進捗に応じてマイルストーンを配置し直したり、場合によってはスケジュールそのものから変更することも検討してください。

マイルストーンを配置するタイミング

マイルストーンはタスクの節目で適切に置くのが肝なので、むやみやたらに配置しても意味がありません。具体的には、以下のタイミングで配置することが多いです。

担当者が変わるタイミング

業務担当が明確な場合には、まずは担当者やチームが変わるタイミングでマイルストーンを設置するのが分かりやすいです。ただ、1人の担当する業務ボリュームがあまりに小さかったり、担当者が同時に複数いる場合はマイルストーンが多過ぎてしまうので、調整が必要です。

その作業を終えるまで後続作業が進まない、という業務の終了時

例えばタスクAが終了するまでタスクBに着手できないという場合、タスクAの完了が遅れると、タスクBだけでなくフロー全体の進捗がどんどん遅れてしまいます。前の作業(タスクA)が終了するタイミングでマイルストーンを置くことで、遅れの影響を最小限に抑えることができます。

対外的に影響のある機会

採用イベントの開催やサービスリリース、成果物の納品など、対外的に影響のある業務は期限が厳密です。外部の方と関わる機会を節目としてマイルストーンを設定するのもおすすめです。

ただ、マイルストーンの個数やタイミング、期間の良し悪しは取り組みの内容ごとに異なります。合計で3つにしよう、10日ごとに配置しようなどと機械的に決めるのはおすすめできませんので、自身の担当業務に合わせて検討してください。

マイルストーンを活用するためのポイント

現実的なスケジュールを立てること

無理のあるスケジュールを引いてズレが生じては、計画の意味がありません。各タスクの期限に余裕を持たせた方が修正の手間も少なく、結果的にスムーズな業務進行に繋がります。作業担当者は他の業務と兼務していることが大半だと思うので、稼働時間を事前に確認しておくのがおすすめです。また、意外と忘れがちですが、スケジュールを立てる際には土日祝日や、各担当者の他の業務量を考慮することも忘れないようにしてください。

担当者全員と共有認識をとること

全体のスケジュールを作成するのは管理者でも、実際に計画を実行するのは現場の担当者です。担当者は自身のタスクだけに目が向きがちですが、計画通りに作業を進めるためには、全体のフローの中でどの業務が肝なのかを認識してもらうことが大切です。スケジュールと合わせてマイルストーンを共有し、関係者全員がマイルストーンを意識できる状態を作りましょう。

マイルストーンのテンプレート

今回ご紹介したサンプルは以下よりダウンロードいただけます。ガントチャート、マイルストーンを使用する際には、ぜひ雛形として活用してください。

マイルストーンのサンプルイメージです
マイルストーンサンプル

おわりに

マイルストーンは、きちんとポイントを押さえて取り組むことで効果が出るものです。記事でご紹介した内容を参考に、是非ご自身の業務にも取り入れてみてください。

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