効果的な振り返りをするためには、フレームワークを活用するのがおすすめです。本記事では、振り返りの代表的なフレームワークである「KPT」をチームで活用するための手順とポイントをご紹介します。


KPTの基本をおさらい

KPTは「Keep」「Problem」「Try」の頭文字をとったフレームワークで、振り返りに必要な以下3つの観点をまとめたものです。

  • 【K】Keep:よかったこと、続けるべきこと
  • 【P】Problem:問題、課題
  • 【T】Try:解決策、今後取り組むこと

今ではビジネスでも使用されますが、もともとはアジャイル開発(設計→開発を短い期間で繰り返す開発手法)の中で生まれたこともあり、“短期間×スピード重視で振り返りができる”というのがポイントです。また、振り返りの内容を問わず汎用的に、個人でもチームでも使える万能なフレームワークです。

以下の図は、一般的に用いられるKPTのフレームです。左上から、名前の通り、K→P→Tの順に当てはめていきます。紙やホワイトボードを使用できる場合には、このような形に区切り、付箋を貼ってすすめていく手法もあります。

参考:KPTのフレーム


KPTの実践方法

KPTの具体的な使い方と各項目で意識すべきポイントについて、今回は営業チームでの振り返りを例に説明します。

KPTに当てはめる前に

まず、振り返りの対象となる業務について洗い出しておきましょう。後でKPTに照らして良し悪しを判断できるよう、業務内容はもちろん、工夫したポイントや工数についても合わせて確認します。チームのミーティングで振り返りを行う場合には、ミーティングの前に個別に業務を洗い出しておくとスムーズです。

Keep

Keepには、自分のアクションを確認した上で「よかったこと」「今後も続けたいこと」を当てはめます。ここでのポイントは、最終的な結果だけでなく、なぜその結果を導き出せたのか、うまくいった理由も合わせて記入することです。振り返りの機会では失敗要因に目が行きがちですが、成功要因を確認することは再現性を高めるためにとても大切です。

(例)Aさんの契約数は、先月は1件だったが、今月は3件獲得できた
  ∟ロープレの回数を増やし、あらゆる顧客のパターンに対応できるよう準備した

(例)チーム全体でのアポ数が30%増加した
  ∟全員で作業する日を定例で設けたことで、モチベーションを保ち続けることができた

Problem

次に、業務内で生じてしまった「問題」「課題」を確認します。ProblemでもKeepと同様、なぜその問題が生じたのか、“Why”を深堀りましょう。また、Tryで本質的な改善アクションを導き出すためには「問題」と「課題」を分けて洗い出し、根本課題を特定することが重要です。“何が問題なのか”を考え、“なぜその問題が生じたのか”を縦と横に複数洗い出すことで、より根深い課題を見つけることができます。

(例)チーム内での成績に個人差がある
  ∟細かいノウハウや顧客ごとの傾向を、チームで共有していない
  ∟アポ終了後の各自の振り返りが曖昧になっている
  ∟伸び悩んでいるメンバーは正しい営業が分からないので、自分の問題に気付けない

Try

Tryには、Keepをさらに良くするためのアクションと、Problemを解決するためのアクションを記入します。次の振り返り機会で実行度合いを確認できるよう、定量的に・具体的な行動レベルで洗い出すことがポイントです。「〜を意識する」「できるだけ〜する」のような曖昧な表現は避けましょう。
当然ですが、Tryで出したアクションは実行しなければ意味がありません。忘れないようカレンダーに登録したり、Todoリストに入れておくと確実です。

(例)
 ・チーム全員での作業日を定例で週2日設け、そのうち1日15分はロープレを行う
 ・アポ終了後、振り返りをスプレッドシートに記入し、ノウハウを蓄積・共有する
 ・BさんとCさんは、Aさんや上司の営業に3回は必ず同行する


KPTを使うときのポイント

個人視点とチーム視点を分けて考える

個人として良かった点とチームとして良かった点は別であり、課題、改善点に関しても同様です。個人の結果とチームとしての結果は分けて考えましょう。また、チームメンバー同士の業務理解を促進するため、個人のアクションに関する振り返りもチームメンバー間で共有することをおすすめします。

振り返りは短いスパンで、繰り返し行う

振り返りの機会に一度だけ使用しても、改善のサイクルを回すことはできません。忘れないうちに振り返り、次のアクションに繋げることを習慣化するため、なるべく短い期間で振り返りの機会を設けましょう。
また、今回出したTryのアクションが実行されたか、結果はどうだったのかを次回振り返ることで、KPTの効果が最大化されます。最低でも3回以上は活用し、可能であれば日次や週次のミーティングアジェンダに組み込み、継続的に利用してください。


まとめ

KPTは、3つの観点に当てはめるだけで実践できる、振り返りのフレームワークの中でもかなり取り入れやすい手法です。まずは少人数のチームからお試しで運用してみてください。

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