「backlogはどんなことができるのか」、「backlogの使い方を知りたい」、「backlogを利用するメリットは何か」
日々、タスクが乱立してプロジェクトがまとまらずお困りですか?
放置すると、さらに収集がつかなくなり、プロジェクト全体の遅延につながりかねません。
そこで、本記事で紹介するbacklogを活用すれば、タスク管理を効率化でき、プロジェクトをスムーズに運用できます。
これを期に、業務効率の改善を計ってみてはいかがでしょうか?
本記事では以下のことがわかります。
- backlogとは
- backlogの機能と仕様
- backlogを利用するメリットとは
- backlogを利用するにあたって
- backlogを使うべき理由
backlogを導入してプロジェクト管理を円滑にしていきましょう。
また、プロジェクト管理に関する基礎知識を理解したい方は「PMBOKとは?プロジェクト管理の基礎と実践方法」で解説しているので、ご参考ください。
backlogとは
backlogはバラバラになっているタスクを一元管理し、プロジェクト運用をしやすくするSaaS型の管理ツールです。
backlogを活用することで、「どの担当者がどういったタスクをどこまで進めているか」「プロジェクトが上手く進捗しているか」が一目瞭然になります。
また、操作性がとてもシンプルで扱いやすいことから、どんな方でも簡単に使いこなすことが可能です。
まずは、backlogでできることと、使い方を解説していきます。
backlogでできる事
backlogはチームで働くメンバー全員が簡単に使いこなせるプロジェクト管理ツールです。
タスク管理をするだけでなく、それぞれの進捗状況や、プロジェクト全体がどのくらい進捗しているのかを一目で分かるようにできます。
また、営業やマーケティングなどのプロフィットセンターだけでなく、管理系部門や製造開発部門など職種にとらわれずに、プロジェクトを幅広く管理することが可能です。
さらに、プロジェクトに参画しているメンバー全員のタスク管理の他、外部ツールとの連携によって幅広い活用方法が可能です。
社外のメンバーもゲスト権限を付与することで、プロジェクトに参加できます。
以上の事から、backlogはカスタマイズ性能が高く、極めて柔軟なプロジェクト管理ツールと言えます。
backlogの使い方
backlogの使い方は非常にシンプルで、たった4つのステップで使用可能です。
具体的な流れとしては以下の通りです。
- プロジェクトを作成(または追加)
- タスクの登録
- 進捗の確認
- タスクの完了
backlogで作成したプロジェクトは、チームごとの作業スペースになります。
例えば、複数のチームがそれぞれ違う会議室で業務を遂行するイメージに似ています。
プロジェクトを作成または追加できたら、タスクの登録を行います。
タスクには「やるべき課題」について、箇条書きやシンプルな表現を用い、明記していきます。
また、タスクは必要に応じて追加しプロジェクトに参加しているメンバー同志で共有することが可能です。
設定したそれぞれのタスクには、「誰が」「いつまでに」「何をやるのか」を明確に設定できるので、プロジェクトが「順調に進捗している」「遅延が発生している」など一目で確認できます。
さらに、タスクが進捗する中で、通知やコメントの書き込みが可能であり、メンバー同士のコミュニケーションが効率的に行えます。
最終的に、それぞれのタスクを完了させてプロジェクトを進行させます。
backlogの機能と仕様
backlogがシンプルで使い勝手の良いプロジェクト管理ツールと理解できたところで、どのような機能があるか解説していきます。
加えて、backlogのセキュリティ面や対応するOSについても紹介します。
メイン機能
backlogにおけるメイン機能は以下の5つです。
- プロジェクト管理
- タスク管理
- バグ管理
- バージョン管理
- チームコラボレーション
それぞれを説明していきます。
プロジェクト管理
プロジェクト管理において、長期的な管理に向いている、「ガントチャート」や「マイルストーン設定」が可能です。
backlogの「ガントチャート」は色分けが工夫されており、非常に見やすく表示ができます。
また、「未対応」「処理中」「処理済み」「完了」の4つの項目で、シンプルで分かりやすいタスク管理ができます。
一般的な「ガントチャート」については「ガントチャートの基本|メリットと活用シーンについて」で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。
タスク管理
backlogではタスクの事を「課題」と呼んでいます。
課題の管理については、backlog独自の「カンバンボード」という課題の進捗を管理するツールも使用可能です。
「カンバンボード」は課題を「カード」で表現し、「カード」をドラッグ&ドロップしながら進捗の管理と整理ができます。
また、「親課題」「子課題」に分けて管理でき、複数のメンバーで課題を分けたとしても、効率的な進捗確認が可能です。
さらに、課題ごとにプロジェクトに参加しているメンバーであれば誰でもコメントができるので、チャットやメールでメンバーとやり取りをしなくて済み、課題を終えた後も課題ごとに記録したコメントを振り返って確認できます。
複雑なタスク管理ならoctpathもおすすめです。
バグ管理
バグ管理は、システム開発のプロジェクトで発生する不具合について修正状況を追っていくプロジェクト管理の一種です。
バグ管理のツールが利用できることは、エンジニアにとって、とても有益なのです。
システム開発をするときには、バグの発生が多く起こります。
バグが発生したときは、開発者が再現方法を確認したり、修正する作業が入ります。
そこで、backlogでは、バグを発見したエンジニアの方や対象バグの再現方法、修正した履歴などの細かな情報を管理することが可能です。
これまでバグの修正箇所や報告などをメールやエクセルのスプレッドシートを利用して実施
していたエンジニアの方も、backlogを活用すればソースコードのレビューや共有が可能なので、効率的にチームで作業を進めることができます。
バージョン管理
バージョン管理もエンジニアやITに詳しいチームにとって、うれしい機能です。
ソースコードへのコメント機能があり、プロジェクトに参加しているメンバーとのコミュニケーションがスムーズになります。
また、Subversion(バージョン管理システム)やGit(開発時のソースコード管理ツール)との連携も可能で、backlog上にファイルやディレクトリの変更履歴を残すことができ、開発ドキュメント管理も可能です。
チームでコラボレーション
backlogには「チャット」や「ファイル共有機能」だけでなく「wiki機能」も備わっています。
「Wiki機能」を活用すると、プロジェクトに参加しているメンバーにはもちろん、社内でのノウハウや実績などを共有したり、蓄積することが可能です。
また、セキュリティ設定も可能で、情報共有の範囲も自由に設定できます。
サポート体制
backlogの運営会社は東証グロース市場に上場している株式会社ヌーラボです。
日本の上場企業が運営しているということで、問い合わせ対応に安心感があります。
サポートは「メールサポート」と「チャットサポート」の2種類から選べます。
また、公式のbacklogウェブサイトによると2024年1月からbacklogの導入支援オプションとして、backlogの導入を検討している企業やbacklogをお試し中の企業へ、説明会の開催やサポートコンテンツ共有、実際の進捗方法の提案まで行うサービスを開始しています。
対応OSとウェブブラウザー
backlogを使用するのに必要な以下の動作環境を確認しましょう。
パソコンの動作環境
Window | Mac |
---|---|
Windows 8, Windows 10, Windows 11 | 最新版の1世代前まで |
Microsoft Edge最新版 Mozilla Firefox最新版 Google Chrome最新版 |
Microsoft Edge最新版 Mozilla Firefox最新版 Google Chrome最新版 |
スマートフォンの動作環境
iOS | Android |
---|---|
iOS13.0以上 | Android 7.0以上 |
スマートフォンの動作環境に関しては、iOSとAndroidアプリのみ動作確認を実施しており、モバイルブラウザーにおける動作確認はしていないため、一部企業が使用できない可能性があるとbacklogの公式サイトでも発表されています。
その他
Microsoft Excel2010以上
Git 1.7.10以上
Subversion 1.7以上
backlogを利用するメリットとは
backlogは事業の規模や事業の種類に関わらず、利用することが可能です。
また、メンバーや担当者の誰が、どのプロジェクトを進めているのかが一瞬でわかり、プロジェクトの納期も常に把握できます。
さらに具体的なbacklogを利用する下記のメリットについて解説していきます。
- タスクを可視化可能
- 他のサービスとの連携が可能
- セキュリティ対策
- モバイル対応
それでは一つずつ見ていきましょう。
タスクを可視化可能
backlogを使用するメンバー全員が簡単に操作可能で、「業務を見える化」できます。
具体的には、「どの担当者がどのタスクに取り組んでいるか」「納期はいつまでか」などが一目でわかるUI(ユーザーインターフェース)になっています。
分かりやすいUIを使用することで、使う人を選ばず、日々の進捗管理もストレスなく運用可能です。
複雑なタスク管理ならoctpathもおすすめです。
他のサービスとの連携が可能
プロジェクトのメンバー同士のコミュニケーションツールとして、「Chatwork」や「Slac」などのチャット機能を連携させ、backlogで管理している内容の更新通知なども実施できます。
また、backlogの提供元である株式会社ヌーラボが提供する「Typetalk」や「Cacoo」といった自社のアプリケーションを連携させることも可能です。
自社以外で、backlogとSalesforceを連携させるサービスを提案している企業もあり、他のサービスとの連携やカスタマイズが非常に柔軟であることが伺えます。
セキュリティ体制
backlogではデータセンターにAWS(Amazon Web Services)を利用しています。
AWSでは世界トップレベルのデータセキュリティ構築を実現しているため、セキュリティ面でも安心です。
また、開発元の株式会社ヌーラボが提供する「Nulab Pass」という有料セキュリティツールの導入によって、利用中のIDプロバイダーと連携した、「監査ログのダウンロード」「SAML認証」ができます。
もちろん、2段階承認(2FA)やアクセス制限設定も可能です。
モバイル対応
スマートフォン(iOSとAndroid)用のアプリが提供されています。
このアプリによって、出先やちょっとした隙間時間にも、プロジェクトの進捗管理が可能です。
モバイルで簡単に操作できるbacklogの使いやすさは、場所も人も選びません。
backlogを利用するにあたって
backlogの利用開始にはどのようなコストがかかるのでしょうか。
また、どういった利用プランがあるのかを詳しく解説していきます。
利用料金やプラン
月額は最低2,970円からで、用意されているプランは4つあります。
初期費用と最低料金設定は無く、全てのプランで30日間の無料トライアルが可能です。
プラン名ごとの費用と、それぞれの「使用可能なユーザー数」「立ち上げられるプロジェクト数」「ストレージ」を以下の通りまとめました。
プラン名 | 費用(月額) | ユーザー数 | プロジェクト数 | ストレージ |
---|---|---|---|---|
スターター | 2,970円 | 30人 | 5 | 1GB |
スタンダード | 17,600円 | 無制限 | 100 | 30GB |
プレミアム | 29,700円 | 無制限 | 無制限 | 100GB |
プラチナ | 82,500円 | 無制限 | 無制限 | 300GB |
スタータープランは、「とりあえずbacklogとは何か知りたい」という方にはおススメですが、backlogの醍醐味であるガントチャートが利用できませんので注意が必要です。
制限内であれば、ユーザー数が増えても料金はそのままということもポイントです。
また、少人数での利用や個人での利用を対象としたフリープランの用意もあります。
backlogを開発している企業について
backlogを開発しているのは、株式会社ヌーラボという東京証券取引所のグロース市場に上場している企業です。
backlogだけでなく、オンライン作図ツールやセキュリティ・ガバナンス強化ツールなどの開発や提供も行っています。
会社名 | 株式会社ヌーラボ |
---|---|
設立 | 2004年3月29日 |
代表者 | 橋本 正徳 |
事業内容 | チームのコラボレーションを促進するサービスの開発・提供 |
資本金 | 6億1,700万円(2023年3月31日時点) |
所在地 | 福岡本社 〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名1-8-6 HCC BLD. 東京事務所 〒1010-0061 東京都千代田区神田三崎町3-6-14 THE GATE 水道橋 7F 京都事務所 〒600-8364 京都府京都市下京区突抜2-360いぐちビル |
海外子会社 | Nulab USA, Inc,(ニューヨーク) Nulab Netherlands B.V.(アムステルダム) |
上場証券取引所 | 東京証券取引所グロース市場(証券コード:5033) |
株式会社ヌーラボは設立から20年の上場企業です。
役員構成も30代から40代の実績のある人員で構成され、安定感があります。
海外展開も実現しており、SaaS系のサービス開発・提供企業として、勢いのある企業だと言えます。
また、通期売り上げを見ても2021年から3期連続で売上上昇傾向にあり、2024年3月には過去最高の売上予想が立てられています。
よって、提供されるサービスの品質や将来的な利用拡大が非常に期待されている企業でもあります。
backlogを使うべき理由
株式会社ヌーラボが提供するbacklogを導入することで、スケジュールの遅延だけでなく、細かなタスクの抜け漏れを防ぐことができます。
また、プロジェクトに関わる全てのメンバーが直観的に利用できるユーザーフレンドリーで強力なツールです。
2023年12月次点では、有料契約件数が14,000件を越え、サービス継続率も98.8%という非常に高い実績を誇ります。(参照;backlogウェブサイト)
プロジェクト管理を円滑にしたいのであれば、backlog導入の検討をするのはいかがでしょうか?